卵焼き器
卵焼き器の選び方——関東型・関西型と銅・鉄・フッ素をプロの使い分けで選ぶ

結論から:3段階ピック
迷ったらここだけ読めばOK。詳しい比較は本文で解説します。
中村銅器製作所 銅製 玉子焼鍋 12長(12cm×16cm)
型番: 銅本体・内側錫引き/関西型(長方形・だし巻き向き)。築地の料理人と共同開発した柄の角度。IH非対応・食洗機非対応(メーカー・取扱店表記)
実勢 約8,000〜13,000円目安(サイズ・販売店による。IH・食洗機非対応。購入前に要確認)
だし巻きの仕上がりを極めたい人に向く、プロの現場で使われてきた銅の玉子焼鍋です。銅は熱の回りが速く均一で、火を止めたあとの余熱でふっくら火を通せるとされています。IH・食洗機は非対応で手入れの手間はかかりますが、使うほど油がなじみ、長く付き合える一台という位置づけです。
リバーライト 極JAPAN 鉄 たまご焼き 小
型番: J1613(窒化鉄・特殊熱処理でさびにくさに配慮・IH対応・日本製・3年保証。中/大サイズ展開あり)
実勢 約4,000〜6,500円目安(サイズ・販売店による。IH対応表記を確認。購入前に要確認)
鉄の蓄熱で香ばしく焼けて、育てながら長く使える窒化鉄のたまご焼き器です。表面を窒化処理してさびにくさに配慮しているとされ、ガス火のほかIHにも対応するモデルが選べます。素材選びで迷ったとき、手入れと仕上がりのバランスが取りやすい入り口です。
パール金属 卵焼き フライパン IH対応 玉子焼き器 内面2層テフロン H-8767
型番: H-8767(本体アルミ+ステン底でIH対応・内面2層ふっ素(テフロン)ハード加工。購入前に対応熱源を確認)
実勢 約1,200〜2,000円目安(販売店による。購入前に要確認)
内面のふっ素樹脂加工でくっつきにくく、まず1本欲しいときに手に取りやすいアルミ製の玉子焼き器です。底にステンレスを合わせてIHに対応するモデルもあり、弁当の卵焼きを手軽に始めたい家庭向けです。樹脂加工には寿命がある点だけ理解して使うと無理がありません。
| 素材・タイプ | 熱の伝わり方・仕上がり | IH対応 | 手入れ | 向く人・家庭での位置づけ |
|---|---|---|---|---|
| 銅(プロの定番) | 熱伝導が非常に速く均一(銅は約398W/(m・K)とされる)。余熱でふっくら火を通しやすい | 非対応が基本 | 空焚き厳禁(内側の錫の融点は約240℃とされる)。洗剤で洗いすぎず油をなじませる | だし巻きを極めたい・道具を育てる人。一生モノ |
| 鉄(窒化鉄など) | 蓄熱が大きく高温で香ばしく焼ける。育てるほど油がなじむ | 対応モデルが選べる(要確認) | 使用後は乾かし薄く油をなじませる。さび対策が前提 | 毎日焼く・育てて長く使う人。まずはこれ |
| アルミ+ふっ素樹脂加工 | 熱が回りやすく軽い。くっつきにくく卵離れがよい | 底にステン等を合わせたIH対応品あり(要確認) | 樹脂を傷つけない・空焼き厳禁。加工には寿命があり買い替え前提 | 手軽に始めたい・弁当用。予算重視 |
| ステンレス(多層) | さびに強く扱いやすいが、卵はくっつきやすく玉子焼き器では少数派 | 対応品が主流(要確認) | さびに強く手入れは軽い | 手入れの軽さ優先。卵焼き専用としては上級者向け |
朝食や弁当に欠かせない卵焼きですが、いざ卵焼き器(玉子焼き器)を買おうとすると、「関東型」と「関西型」という形の違いや、銅・鉄・ふっ素樹脂加工といった素材の選択肢が出てきて、どれを選べばいいのか迷うという経験はないでしょうか。飲食店の厨房、とくに卵焼きやだし巻きを看板にする店では、これらを目的に応じて使い分けているのが一般的です。家庭でそこまで揃える必要はありませんが、「形」と「素材」でどう変わるかを大づかみに知っておくと、卵焼き器選びの軸がはっきりします。本記事では、各メーカーの公開情報や通販サイトの商品説明をもとに、卵焼き器を形・素材・IH対応・手入れの観点で整理し、家庭で選ぶときの現実的な目安をまとめます。あらかじめお断りしておくと、この記事は実際に使い比べた実使用レポートではなく、公開されている一般的な知見・仕様情報にもとづく整理です。素材ごとの傾向も「〜とされています」という形で扱い、断定は避けています。
結論:形は「作りたい卵焼き」、素材は「手入れと仕上がり」で選ぶ
先に結論をお伝えします。形は、だしを多く含んだだし巻き中心なら横長の関西型、厚く巻く江戸前の厚焼き玉子なら角型の関東型が向くとされています。家庭では扱いやすい関西型(長方形)の小ぶりなサイズから入る人が多い形です。そのうえで素材は、仕上がりを極めたいなら熱の回りが速い銅、育てて長く使いたいなら蓄熱の大きい鉄、手軽さ優先ならくっつきにくいふっ素樹脂加工、と手入れと仕上がりのバランスで選ぶと分かりやすくなります。
中村銅器製作所 銅製 玉子焼鍋 12長(12cm×16cm)
型番: 銅本体・内側錫引き/関西型(長方形・だし巻き向き)。築地の料理人と共同開発した柄の角度。IH非対応・食洗機非対応(メーカー・取扱店表記)
実勢 約8,000〜13,000円目安(サイズ・販売店による。IH・食洗機非対応。購入前に要確認)
熱の回りが速く均一な銅は、余熱を活かしてふっくら焼けるとされ、だし巻きの仕上がりを追い込みたい人に選ばれてきた素材です。IH・食洗機は非対応で手入れの手間はかかりますが、使うほど油がなじむ、育てて長く付き合う一台という位置づけです。
リバーライト 極JAPAN 鉄 たまご焼き 小
型番: J1613(窒化鉄・特殊熱処理でさびにくさに配慮・IH対応・日本製・3年保証。中/大サイズ展開あり)
実勢 約4,000〜6,500円目安(サイズ・販売店による。IH対応表記を確認。購入前に要確認)
素材選びで迷ったら、蓄熱で香ばしく焼けて手入れと仕上がりのバランスが取りやすい鉄が入りやすい選択です。表面を窒化処理してさびにくさに配慮した窒化鉄なら、ガス火のほかIH対応モデルも選べ、育てながら長く使えます。
パール金属 卵焼き フライパン IH対応 玉子焼き器 内面2層テフロン H-8767
型番: H-8767(本体アルミ+ステン底でIH対応・内面2層ふっ素(テフロン)ハード加工。購入前に対応熱源を確認)
実勢 約1,200〜2,000円目安(販売店による。購入前に要確認)
まず1本を手軽に、というならふっ素樹脂加工のアルミ製が入り口です。くっつきにくく卵離れがよいため、弁当の卵焼きを気負わず始められます。まずはこの3タイプの位置づけを押さえておけば、卵焼き器の表記に迷いにくくなります。
卵焼き器の形——関東型(角型)と関西型(長方形)
卵焼き器の形は、大きく「関東型」と「関西型」に分かれます。呼び名は地域に由来しますが、実際には作りたい卵焼きの種類で選ぶと分かりやすくなります。
関東型——正方形に近い角型、厚く巻く厚焼き玉子向き
関東型は、正方形に近い角型の卵焼き器です。江戸前寿司の甘い厚焼き玉子のように、卵液を何層も巻き重ねて厚く、四角く仕上げるのに向くとされています。厚みを出す作り方のため、家庭向けというより、厚焼き玉子をしっかり作りたい場合に選ばれる形です。
EBM 銅 玉子焼 関東型 24cm 9902
型番: 銅本体・内側錫引き/関東型(正方形に近い角型・厚焼き玉子向き)。業務用サイズ(15〜24cm等)展開あり。IH非対応が一般的(購入前に要確認)
実勢 約1万5千〜2万5千円台目安(サイズ・販売店による。IH・食洗機非対応が一般的。購入前に要確認)
業務用では、熱の回りが均一な銅の関東型が定番のひとつとされています。大ぶりのサイズは厚焼き玉子をまとめて作るのに向きますが、家庭のコンロや収納には大きすぎることもあるため、作る量とコンロのサイズを踏まえて選ぶのが現実的です。
関西型——横長の長方形、だし巻き玉子向き
関西型は、横長の長方形の卵焼き器です。だしをたっぷり含んだ「だし巻き玉子」を、手前から奥へ巻いていくのに向く形とされています。横幅13〜15cm前後の小ぶりなサイズが家庭でも扱いやすく、卵1〜3個程度のだし巻きや弁当の卵焼きに使いやすい位置づけです。
中村銅器製作所 銅製 玉子焼鍋 12長(12cm×16cm)
型番: 銅本体・内側錫引き/関西型(長方形・だし巻き向き)。築地の料理人と共同開発した柄の角度。IH非対応・食洗機非対応(メーカー・取扱店表記)
実勢 約8,000〜13,000円目安(サイズ・販売店による。IH・食洗機非対応。購入前に要確認)
だし巻きの仕上がりにこだわるなら、熱の回りが速い銅の関西型(長方形)が候補になります。家庭で毎日の卵焼きに使うなら、まずは扱いやすい関西型の小ぶりなサイズから入ると、コンロにも収納にも収まりやすく無理がありません。
素材で選ぶ——銅・鉄・ふっ素樹脂加工の違い
形が決まったら、次は素材です。卵焼き器の素材は主に「銅」「鉄」「アルミ+ふっ素樹脂加工」に分かれ、仕上がりと手入れの手間が変わります。
銅——熱が速く均一、余熱でふっくら焼ける上級素材
銅は、金属の中でも特に熱伝導が高い素材です。熱伝導率は約398W/(m・K)とされ、火加減への反応が速く、鍋全体に熱が均一に回りやすいのが持ち味です。火を止めたあとの余熱でもやわらかく火を通せるとされ、だし巻きをふっくら仕上げたいプロの現場で選ばれてきました。
中村銅器製作所 銅製 玉子焼鍋 12長(12cm×16cm)
型番: 銅本体・内側錫引き/関西型(長方形・だし巻き向き)。築地の料理人と共同開発した柄の角度。IH非対応・食洗機非対応(メーカー・取扱店表記)
実勢 約8,000〜13,000円目安(サイズ・販売店による。IH・食洗機非対応。購入前に要確認)
一方で、銅は価格も手入れの手間も別格です。内側には錫(すず)を焼き付ける「錫引き」が施されることが多く、この錫の融点は約240℃と金属の中では低いとされるため、空焚きは厳禁とされています。IH・食洗機はいずれも非対応が基本です。まずは扱いやすい素材から入り、だし巻きを追い込みたい段階で検討する上級の選択肢と位置づけると無理がありません。銅を含む素材ごとの性格は鍋の素材の違い——アルミ・鉄・ステンレス・銅をプロの使い分けで選ぶでも詳しくまとめています。
鉄——蓄熱で香ばしく、育てて長く使う素材
鉄は、熱伝導そのものは銅ほど速くありませんが、板厚のぶん熱をためこむ「蓄熱」が大きいのが持ち味です。しっかり予熱した鉄は温度が下がりにくく、卵の縁を香ばしく焼き上げやすいとされています。使い込んで油がなじむほどくっつきにくくなり、育てて長く使える素材です。
リバーライト 極JAPAN 鉄 たまご焼き 小
型番: J1613(窒化鉄・特殊熱処理でさびにくさに配慮・IH対応・日本製・3年保証。中/大サイズ展開あり)
実勢 約4,000〜6,500円目安(サイズ・販売店による。IH対応表記を確認。購入前に要確認)
鉄の弱点はさびです。使用後は水気を残さず乾かし、薄く油をなじませておくのが基本とされ、新品時には「油ならし(シーズニング)」と呼ばれる下準備をする製品もあります。近年は表面を窒化処理してさびにくさに配慮した鉄のたまご焼き器もあり、手入れの負担は以前より抑えやすくなっています。鉄の育て方の基本は鉄フライパンはプロの定番から選ぶ——育て方までが参考になります。
アルミ+ふっ素樹脂加工——くっつきにくく手軽、加工には寿命
アルミにふっ素樹脂(テフロンなど)加工を施したタイプは、家庭でもっとも手に取りやすい卵焼き器です。アルミは熱が回りやすく軽いうえ、内面のふっ素樹脂加工で卵がくっつきにくく、少ない油でも卵離れがよいのが利点です。
パール金属 卵焼き フライパン IH対応 玉子焼き器 内面2層テフロン H-8767
型番: H-8767(本体アルミ+ステン底でIH対応・内面2層ふっ素(テフロン)ハード加工。購入前に対応熱源を確認)
実勢 約1,200〜2,000円目安(販売店による。購入前に要確認)
手軽な一方で、ふっ素樹脂加工には寿命があります。金属のヘラで表面を削る、強い空焚きをするといった使い方で加工が傷むと、くっつきにくさは落ちていきます。加工を長持ちさせるには、樹脂を傷つけない道具で扱い、空焚きを避けるのがポイントです。買い替えを前提に、消耗品に近い感覚で付き合う素材と考えると無理がありません。
IH対応で選ぶ——素材ごとの可否と確認ポイント
家庭の卵焼き器選びで見落とせないのが、熱源との相性です。とくにIHクッキングヒーター(電磁調理器)の家庭では、素材によって使えるかどうかが分かれます。
IHは鍋底の金属を磁力で発熱させる仕組みのため、磁石が付く素材が基本的に有利です。鉄はIH対応モデルが選べ、ふっ素樹脂加工タイプも底にステンレスなどを合わせてIHに対応した製品があります。一方で、銅とアルミ単体はそのままでは磁力で発熱しにくく、非対応が基本です。
IH環境で使いたいなら、IH対応と明記された鉄やふっ素樹脂加工の卵焼き器がまず候補になります。銅の卵焼き器はIH非対応が基本のため、ガス火専用と考えておくのが確実です。ただし、同じ素材でも製品ごとに対応熱源は分かれるため、素材だけで判断せず、購入前に商品ページの対応熱源の記載を必ず確認してください。
家庭で使うときの注意点——予熱・油・サイズ
写真はイメージです
卵焼き器は、素材を問わずしっかり予熱してから油をなじませるのが、くっつきを防ぐ基本とされています。中火程度で鍋全体を温め、油を全体に回してから卵液を流し入れると、鍋肌に卵が張り付きにくくなります。鉄や銅は使い込むほど油がなじみ、扱いやすくなっていきます。
パール金属 卵焼き フライパン IH対応 玉子焼き器 内面2層テフロン H-8767
型番: H-8767(本体アルミ+ステン底でIH対応・内面2層ふっ素(テフロン)ハード加工。購入前に対応熱源を確認)
実勢 約1,200〜2,000円目安(販売店による。購入前に要確認)
サイズは、作る量とコンロ・収納に合わせて選びます。卵1〜3個程度の家庭の卵焼きなら、横幅13〜15cm前後の小ぶりな関西型が扱いやすいとされています。大きすぎるとコンロの五徳に対して不安定になったり、少量の卵で薄く広がってしまったりすることもあるため、ふだん作る量を基準にすると失敗が少なくなります。
用途別に選ぶ——一生モノ・まずはこれ・予算重視
最後に、家庭で選ぶ卵焼き器を3段階で整理します。
中村銅器製作所 銅製 玉子焼鍋 12長(12cm×16cm)
型番: 銅本体・内側錫引き/関西型(長方形・だし巻き向き)。築地の料理人と共同開発した柄の角度。IH非対応・食洗機非対応(メーカー・取扱店表記)
実勢 約8,000〜13,000円目安(サイズ・販売店による。IH・食洗機非対応。購入前に要確認)
一生モノ(だし巻きを極める銅):熱の回りが速く均一な銅の玉子焼鍋。余熱を活かしてふっくら焼ける仕上がりで、だし巻きを追い込みたい人に向きます。IH・食洗機は非対応で手入れの手間はかかりますが、使うほど油がなじみ、長く付き合える一台です。
リバーライト 極JAPAN 鉄 たまご焼き 小
型番: J1613(窒化鉄・特殊熱処理でさびにくさに配慮・IH対応・日本製・3年保証。中/大サイズ展開あり)
実勢 約4,000〜6,500円目安(サイズ・販売店による。IH対応表記を確認。購入前に要確認)
まずはこれ(育てて使う窒化鉄):蓄熱で香ばしく焼ける鉄のたまご焼き器。表面を窒化処理してさびにくさに配慮したモデルなら、ガス火のほかIH対応も選べ、手入れと仕上がりのバランスが取りやすい入り口になります。
パール金属 卵焼き フライパン IH対応 玉子焼き器 内面2層テフロン H-8767
型番: H-8767(本体アルミ+ステン底でIH対応・内面2層ふっ素(テフロン)ハード加工。購入前に対応熱源を確認)
実勢 約1,200〜2,000円目安(販売店による。購入前に要確認)
予算重視(手軽なふっ素樹脂加工):くっつきにくいアルミ製の玉子焼き器。少ない油で卵離れがよく、弁当の卵焼きを手軽に始められます。加工に寿命がある点だけ理解して、消耗品に近い感覚で付き合うと無理がありません。
まとめ:卵焼き器は「形」と「素材」の2軸で選ぶ
卵焼き器は、まず関東型(角型・厚焼き向き)と関西型(長方形・だし巻き向き)という形で分かれ、次に銅・鉄・アルミ+ふっ素樹脂加工という素材で仕上がりと手入れが変わります。家庭では扱いやすい関西型の小ぶりなサイズを基本に、だし巻きを極めたいなら熱の回りが速い銅、育てて長く使いたいなら蓄熱の大きい鉄、手軽さ優先ならくっつきにくいふっ素樹脂加工、という整理が分かりやすい選び方です。IH対応の可否は素材だけで判断せず、必ず商品ページで確認すると迷いにくくなります。素材ごとの性格は鍋の素材の違いを、鉄の育て方は鉄フライパンはプロの定番から選ぶ——育て方までを、卵を返す道具はフライ返しの選び方もあわせてご確認ください。
なお、本記事で紹介した素材の性質・熱伝導率・仕様は、2026年8月時点で各メーカー公式サイト・取扱店の公開情報や一般に知られる金属の目安値をもとに整理した一般的な傾向であり、実際に使用しての比較ではありません。熱伝導率などの数値は素材の目安で、製品の板厚・構造によって実際の使い勝手は変わります。IH対応可否や価格は在庫状況や販売店によって変動するため、購入前には商品ページで最新の仕様・価格をご確認ください。
よくある質問
卵焼き器は関東型と関西型、どちらを選べばいいですか?
形の違いは、主に作りたい卵焼きで選ぶと分かりやすくなります。関東型は正方形に近い角型で、江戸前の甘い厚焼き玉子のように何層も巻いて厚く仕上げるのに向くとされています。関西型は横長の長方形で、だしを多く含んだ「だし巻き玉子」を手前から巻いていくのに向く形です。家庭のコンロや弁当の卵焼きには、扱いやすい横幅13〜15cm前後の関西型(長方形)から入る人が多いとされています。まずは作りたい卵焼きの種類と、コンロ・収納に収まるサイズから絞り込むと選びやすくなります。
卵焼き器の素材は銅・鉄・ふっ素樹脂加工のどれがいいですか?
仕上がり・手入れ・価格のどれを優先するかで変わります。銅は熱の回りが速く均一で、余熱を活かしてふっくら焼けるためプロの現場で選ばれてきた素材ですが、価格も手入れの手間も別格です。鉄は蓄熱が大きく香ばしく焼け、育てて長く使えますが、さび対策の手入れが要ります。アルミにふっ素樹脂加工を施したタイプはくっつきにくく手軽な一方、加工には寿命があり買い替えを前提に考える必要があります。素材ごとの熱の伝わり方や手入れの違いは[鍋の素材の違い——アルミ・鉄・ステンレス・銅をプロの使い分けで選ぶ](/guide/nabe-sozai/)でも整理しています。
IH対応の卵焼き器を選ぶときの注意点は?
IH(電磁調理器)は鍋底の金属を磁力で発熱させる仕組みのため、磁石が付く素材が基本的に有利です。鉄はIH対応モデルが選べ、ふっ素樹脂加工タイプも底にステンレスなどを合わせてIHに対応した製品があります。一方で、銅とアルミ単体はそのままではIHで発熱しにくく、非対応が基本です。同じ素材でも製品によって対応熱源は分かれるため、素材だけで判断せず、購入前に必ず商品ページの対応熱源の記載を確認してください。
鉄や銅の卵焼き器は手入れが大変ですか?
ふっ素樹脂加工のタイプに比べると、鉄と銅は日々の手入れに気を配る必要があります。鉄はさびやすいため、使用後は水気を残さず乾かし、薄く油をなじませておくのが基本とされています。銅は内側に錫(すず)を焼き付ける「錫引き」が施されることが多く、この錫の融点は約240℃と低いとされるため、空焚きは厳禁とされています。いずれも使い始めの油ならしや、使うほど油がなじんでくっつきにくくなる点は共通で、育てて使う道具です。鉄の育て方の基本は[鉄フライパンはプロの定番から選ぶ——育て方まで](/guide/tetsu-frypan/)もあわせてご確認ください。
卵焼きがくっつかないようにするコツはありますか?
素材を問わず、しっかり予熱してから油をなじませることが基本とされています。中火程度で鍋全体を温め、油を全体に回してから余分をふき取り、卵液を流し入れると、鍋肌に卵が張り付きにくくなります。鉄や銅は使い込むほど油がなじんでくっつきにくくなり、ふっ素樹脂加工のタイプは加工が効いているうちはくっつきにくい一方、金属のヘラや強い空焚きで加工を傷めると効果が落ちます。焼くときに卵を返す道具は、加工を傷つけないものを選ぶと長持ちします([フライ返しの選び方——ステンレスとナイロン、業務用と家庭用の違いで選ぶ](/guide/turner/)も参考になります)。