まかない道具店

ペティナイフ

ペティナイフはプロの2本目に学んで選ぶ——サイズと用途で選ぶ小型包丁

公開日: 2026年7月20日更新日: 2026年7月20日
包丁で切り身を引く料理人の手元(イメージ)

結論から:3段階ピック

迷ったらここだけ読めばOK。詳しい比較は本文で解説します。

一生モノ

ミソノ UX10 ペティナイフ(120/130/150mm)

型番: UX10シリーズ ペティ(サイズ・型番は要確認)

実勢1万円台〜目安(サイズ・販売店による。購入前に要確認)

スウェーデン鋼系のステンレス特殊鋼を使ったプロ向けシリーズのペティ。牛刀と同じ鋼材で刃渡りだけ小型化した位置づけで、研ぎながら長く使う1本として選ばれています。

まずはこれ

藤次郎 DPコバルト合金鋼割込 ペティナイフ(120/150mm)

型番: DPコバルト合金鋼割込 ペティ(サイズ・型番は要確認)

実勢 約4,000〜6,000円目安(サイズ・販売店による。購入前に要確認)

コバルト合金鋼を13クロームステンレス鋼で挟んだ割込み構造のペティ。プロ仕様の鋼材を手頃な価格帯で試せる、2本目として選びやすい定番とされています。

予算重視

貝印 関孫六 ペティナイフ(150mm)

型番: 関孫六シリーズ ペティ(型番は要確認)

実勢1,000〜3,000円台目安(シリーズ・販売店による。購入前に要確認)

家庭向け量販でも広く流通する関孫六シリーズのペティ。まず1本ペティを試したい場合の入り口として、価格を抑えて選べる位置づけです。

ペティナイフ3本の比較(鋼材・刃渡り展開・実勢価格帯・立ち位置。各メーカー公式サイト・大手通販サイトの表記をもとに作成。実使用テストにもとづく比較ではありません)
項目ミソノUX10 ペティ藤次郎DP ペティ関孫六 ペティ
鋼材スウェーデン鋼系の高炭素ステンレス特殊鋼(単一鋼)とされるコバルト合金鋼(DP鋼)を13クロームステンレス鋼で挟んだ割込み構造ステンレス系刃物鋼(シリーズ・型番により異なる。要確認)
刃渡り展開120/130/150mmなど小型中心(型番による。要確認)120/150mmなどの展開が中心(型番による。要確認)150mm前後が中心(シリーズによる。要確認)
実勢価格帯1万円台〜目安(サイズ・販売店による)約4,000〜6,000円目安1,000〜3,000円台目安
立ち位置牛刀と同シリーズで揃える一生モノのペティとされるプロ仕様の割込み構造を手頃に試せる定番とされる家庭向け量販中心。まず1本試す入り口の位置づけ

「もう1本、小さい包丁があると便利」と感じる場面は、家庭の台所でも意外に多いものです。りんごの皮をむく、いちごのヘタを取る、薬味を刻む、飾り切りをする——こうした細かい作業では、刃渡りの長い三徳包丁や牛刀は取り回しにくく、小回りの利く小型の包丁が欲しくなります。その役割を担うのがペティナイフです。この記事では、プロの厨房での使われ方をもとに、ペティナイフの選び方を整理します。結論から言うと、牛刀と同じ鋼材で揃える一生モノならミソノUX10のペティ、プロ仕様の鋼材を手頃に試すなら藤次郎のDPコバルト合金鋼割込、価格を抑えて1本試すなら貝印の関孫六——というのが、それぞれの立ち位置での定番です。

ペティナイフとは——牛刀・三徳との違い

ペティナイフは、刃渡り120〜150mm程度の小型の洋包丁です。「ペティ」はフランス語の petit(プティ=小さい)に由来するとされ、名前のとおり牛刀を小型化したような形状をしています。切っ先が細く尖っているため、果物の皮むきや面取り、飾り切りといった細かい作業に向いています。

家庭でよく使う包丁と比べると、役割の違いがはっきりします。三徳包丁は刃渡り165mm前後で、肉・魚・野菜をまんべんなくこなす家庭の主力包丁です。牛刀は180〜240mm程度と長く、プロの厨房で基本形として使われる万能包丁とされています。これに対してペティナイフは、大きい包丁では扱いにくい小さな食材や細工を受け持つ、いわば「もう1本」の存在です。三徳・牛刀の選び方そのものはプロの包丁を家庭用に選ぶ——定番を中立比較で扱っているため、この記事はペティに絞って掘り下げます。

包丁でトマトを切る料理人の手元 写真はイメージです

プロの現場では、大きな包丁で下処理をしたあと、仕上げの細工や果物のカットにペティを持ち替えるといった使い分けが一般的とされています。1本ですべてを済ませるのではなく、作業に応じて包丁を持ち替えることで、切り口の美しさや作業効率を保っているわけです。家庭でも、三徳や牛刀に加えてペティを1本備えておくと、細かい作業のたびに大きな包丁で無理をせずに済みます。

プロも使うペティナイフを3本、立ち位置で比較する

先ほどの比較表で挙げた3本について、それぞれの立ち位置を個別に見ていきます。いずれも牛刀・三徳で名の知られたメーカーが手がけるペティで、鋼材と価格帯に違いがあります。

一生モノ:ミソノUX10 ペティ

ミソノは岐阜県関市の刃物メーカーで、UX10はプロ向けの高級ステンレス包丁として長年定番とされるシリーズです。メーカー・販売店の表記によれば、鋼材にはスウェーデン系の高純度ステンレス特殊鋼(一般に「スウェーデン鋼」と呼ばれます)を採用しているとされ、牛刀と同じ鋼材で刃渡りだけを小型化したのがUX10のペティにあたります。牛刀をUX10で揃えているなら、ペティも同シリーズで合わせることで、研ぎ感や刃持ちの傾向をそろえられるという考え方です。

一生モノ

ミソノ UX10 ペティナイフ(120/130/150mm)

型番: UX10シリーズ ペティ(サイズ・型番は要確認)

実勢1万円台〜目安(サイズ・販売店による。購入前に要確認)

実勢価格は1万円台〜が目安とされ、ペティとしては高めの価格帯です。ただしプロ仕様の鋼材を研ぎながら長く使う前提であれば、一生モノの小型包丁として選ぶ価値があるとされています。同じUX10の牛刀については、プロの包丁を家庭用に選ぶでも紹介しています。

まずはこれ:藤次郎DP ペティ

藤次郎(燕三条)は、コバルト合金鋼(DP鋼と呼ばれる自社鋼材)を13クロームステンレス鋼で挟み込んだ「割込み」構造を得意とするメーカーです。ステンレスでありながら鋼材由来の切れ味を持たせつつ、サビにくさと研ぎやすさを両立させているとされています。DPコバルト合金鋼割込のペティは、この構造を小型の包丁で手頃に試せる位置づけです。

まずはこれ

藤次郎 DPコバルト合金鋼割込 ペティナイフ(120/150mm)

型番: DPコバルト合金鋼割込 ペティ(サイズ・型番は要確認)

実勢 約4,000〜6,000円目安(サイズ・販売店による。購入前に要確認)

複数の通販サイトの表記では実勢価格は約4,000〜6,000円程度が目安で、プロ仕様の鋼材としては手を出しやすい価格帯にあります。藤次郎はシリーズ名や型番が販売時期によって変わることがあるため、購入時は「DPコバルト合金鋼割込」という鋼材表記を目印に探すのが確実です。

予算重視:関孫六 ペティ

貝印は岐阜県関市に本社を置く総合刃物メーカーで、関孫六は家庭向け量販でも広く流通するシリーズです。ステンレス系の刃物鋼を使ったペティが各サイズで展開されており、まず1本ペティを試したい場合の入り口として選びやすい価格帯とされています。

予算重視

貝印 関孫六 ペティナイフ(150mm)

型番: 関孫六シリーズ ペティ(型番は要確認)

実勢1,000〜3,000円台目安(シリーズ・販売店による。購入前に要確認)

関孫六はシリーズが幅広く、鋼材や仕上げは型番によって異なります。価格を抑えたモデルから、割込み構造の上位モデルまで幅があるため、購入前に商品ページで鋼材と刃渡りを確認してください。食洗機対応をうたうモデルもあり、日常使いのしやすさを重視する場合の選択肢になります。

ペティナイフのサイズと用途——120mmと150mmはどう違うか

ペティナイフを選ぶうえで最初に迷うのがサイズです。刃渡りは120mm前後と150mm前後が定番で、用途によって向き不向きがあります。

120mm前後は、手に持って果物の皮をむく、面取りをする、飾り切りをするといった手元の細かい作業に向いています。刃が短いぶん取り回しがよく、小さな食材を扱うときに刃先をコントロールしやすいのが利点とされています。一方、150mm前後になると、まな板の上でミニトマトを切る、薬味やハーブを刻む、小ぶりの野菜を切るといった作業も兼ねやすくなります。三徳包丁を出すほどではない中くらいの作業までペティ1本でこなしたい場合は、150mmが扱いやすい目安です。

ミソノ UX10 ペティナイフ(120/130/150mm)

型番: UX10シリーズ ペティ(サイズ・型番は要確認)

実勢1万円台〜目安(サイズ・販売店による。購入前に要確認)

1本目のペティとしては、汎用性を優先して150mmを選ぶ考え方が一般的です。皮むき中心なら120mm、少し大きめの作業も兼ねたいなら150mm、という基準で選ぶと迷いにくくなります。すでに三徳や牛刀を持っていて、細かい作業だけをペティに任せたい場合は、あえて120mmで役割を分けるのも一つの選び方です。

藤次郎 DPコバルト合金鋼割込 ペティナイフ(120/150mm)

型番: DPコバルト合金鋼割込 ペティ(サイズ・型番は要確認)

実勢 約4,000〜6,000円目安(サイズ・販売店による。購入前に要確認)

家庭で使うときの注意点——大きい包丁との使い分けと手入れ

ペティナイフは「もう1本」の包丁であって、これ1本で家庭のすべての作業をまかなう道具ではありません。刃渡りが短いため、キャベツの千切りや大きなかぼちゃを割るといった作業には向かず、そうした場面では三徳や牛刀のほうが安全で効率的です。あくまで、大きい包丁が苦手とする細かい作業を受け持つ役割と捉えると、選ぶサイズや鋼材の判断がしやすくなります。

ミソノ UX10 牛刀 210mm

型番: UX10シリーズ No.712(210mm)ほか

実勢2万円台〜目安(購入前に要確認)

家庭の主力包丁としては、三徳包丁や牛刀を1本しっかり選んだうえで、そこにペティを足す構成が現実的です。三徳・牛刀の中立比較はプロの包丁を家庭用に選ぶにまとめています。

貝印 関孫六 茜 三徳包丁 165mm

型番: AE-2905 ほか

実勢2,000円台目安(購入前に要確認)

ペティナイフも、切れ味を保つには研ぎという手入れが前提になります。ステンレス系の鋼材は「サビにくい」だけで「切れ味が落ちない」わけではなく、使ううちに刃先は摩耗します。日常的な切れ味の回復には中砥と呼ばれる#1000前後の番手が基本とされ、家庭での使用頻度なら月1回程度の研ぎでも十分という考え方が一般的です。砥石の番手や具体的な手順は包丁の研ぎ方——砥石の番手と手順を家庭向けに整理で詳しく解説しています。あわせて、刃を傷めにくいまな板選びはまな板は手入れ法から選ぶも参考にしてください。

シャプトン 刃の黒幕 オレンジ 中砥 #1000

型番: K0702

実勢 約3,500〜6,000円(購入前に要確認)

用途別に選ぶペティナイフ——一生モノ・まずはこれ・予算重視

最後に、冒頭で挙げた3段階ピックの考え方をあらためて整理します。

一生モノはミソノUX10のペティです。牛刀と同じスウェーデン鋼系の鋼材で、シリーズを揃えて研ぎながら長く使いたい場合の選択肢になります。価格はペティとしては高めですが、UX10の牛刀とセットで揃えると刃の傾向をそろえられます。

一生モノ

ミソノ UX10 ペティナイフ(120/130/150mm)

型番: UX10シリーズ ペティ(サイズ・型番は要確認)

実勢1万円台〜目安(サイズ・販売店による。購入前に要確認)

まずはこれ、として挙げるのは藤次郎のDPコバルト合金鋼割込のペティです。プロ仕様の割込み構造を約4,000〜6,000円目安で試せるため、2本目として最初に選びやすい1本とされています。

まずはこれ

藤次郎 DPコバルト合金鋼割込 ペティナイフ(120/150mm)

型番: DPコバルト合金鋼割込 ペティ(サイズ・型番は要確認)

実勢 約4,000〜6,000円目安(サイズ・販売店による。購入前に要確認)

予算重視は関孫六のペティです。家庭向け量販でも広く流通し、1,000〜3,000円台の目安で1本試せます。まずペティという道具を使ってみて、必要に応じて上位のシリーズへ移るという順番も現実的です。

予算重視

貝印 関孫六 ペティナイフ(150mm)

型番: 関孫六シリーズ ペティ(型番は要確認)

実勢1,000〜3,000円台目安(シリーズ・販売店による。購入前に要確認)

いずれを選ぶ場合も、ペティは大きい包丁の代わりではなく、細かい作業を受け持つ「もう1本」として位置づけると、サイズと鋼材の判断がしやすくなります。

まとめ——ペティは「2本目」として役割から選ぶ

ペティナイフは、果物の皮むきや飾り切りといった細かい作業を受け持つ小型の万能包丁です。三徳や牛刀を主力にしつつ、小回りの利くペティを1本足すことで、家庭の台所での守備範囲が広がります。選ぶときは、120mmか150mmかというサイズと、どの鋼材・価格帯にするかを、自分の作業内容に合わせて決めるのが基本です。

牛刀と揃えて長く使う一生モノならミソノUX10のペティ、プロ仕様の割込み構造を手頃に試すなら藤次郎のDPコバルト合金鋼割込、価格を抑えて1本試すなら関孫六——というのが、この記事での整理です。

なお、本記事に記載した鋼材・サイズ展開・実勢価格は、2026年7月時点で各メーカー公式サイト・大手通販サイトをもとに確認した目安であり、実使用テストにもとづく比較ではありません。価格や取り扱い型番は在庫状況や販売店によって変動するため、購入前に商品ページで最新の情報をご確認ください。

よくある質問

ペティナイフは何に使う包丁ですか?

果物や野菜の皮むき、面取り、飾り切り、小さな食材の下ごしらえなど、細かい作業に向いた小型の万能包丁です。まな板の上だけでなく、手に持って空中で作業できる取り回しの良さが特徴とされています。牛刀や三徳包丁を主力にしつつ、細かい仕事を受け持つ2本目として使われることが多い包丁です。

サイズは120mmと150mmのどちらを選べばいいですか?

作業内容によります。果物の皮むきや飾り切りなど手元での細かい作業が中心なら120mm前後が取り回しやすく、まな板の上でミニトマトや薬味を刻むなど少し大きめの作業も兼ねたいなら150mm前後が扱いやすいとされています。1本目のペティとしては、汎用性を優先して150mmを選ぶ考え方が一般的です。

三徳包丁があればペティナイフは要りませんか?

三徳包丁1本でも多くの作業はこなせますが、小回りの利くペティを加えると守備範囲が広がります。三徳や牛刀は刃渡りが長いぶん、果物の皮むきや細かい飾り切りでは取り回しにくい場面があります。プロの現場でも大きい包丁と小さいペティを使い分けるのが一般的で、家庭でも[プロの包丁を家庭用に選ぶ——定番を中立比較](/guide/hocho/)で紹介した三徳・牛刀に、ペティを1本足す構成が現実的です。

ペティナイフも研ぐ必要はありますか?

はい、必要です。ステンレス系の鋼材は「サビにくい」という意味で、使ううちに刃先は摩耗するため、切れ味を保つには定期的な研ぎが前提になります。家庭での使用頻度であれば月1回程度の研ぎでも十分という考え方が一般的です。具体的な砥石の番手や手順は[包丁の研ぎ方——砥石の番手と手順を家庭向けに整理](/guide/hocho-togikata/)にまとめています。

← トップへ戻る